保険業界で役立つ資格は?面接でのアピール方法も解説

2023.6.9

保険業界で働いている方、保険業界への転職を検討している方は、働くために必要な資格や役立つ資格について確認しておくことが大切です。

保有していることが当然とみなされる資格も多いため、本当に役立つ資格についてもしっかりと確認しておきましょう。

この記事では、保険業界に関連する資格や本当に役立つ資格、面接でのアピール方法などについて詳しく解説します。

保険業界の関連資格

保険業界の関連資格には、生命保険募集人や損害保険募集人といった必須資格から、中小企業診断士や相続診断士のような+αの評価となる資格があります。

保険業界に関連する資格について、詳しくみていきましょう。

生命保険募集人

生命保険募集人とは、生命保険の販売を行う人物が保有する必要がある資格です。
一般社団法人生命保険協会が実施している試験に合格する必要があります。
募集人の資格は一般課程・専門課程・応用課程・生命保険大学に分類されており、一般課程に合格すると生命保険募集人として保険商品の販売が可能になります。

ただし、生命保険募集人の資格を取得しても、変額保険の販売はできません。変額保険を販売するには、後述する変額保険販売資格の取得が必要です。

損害保険募集人

損害保険募集人とは、損害保険の販売を行う人物が保有する必要がある資格です。

自動車保険や火災保険など、さまざまな損害保険を販売できます。
日本損害保険協会が実施する損保一般試験に合格することで損害保険募集人として従事できるようになります。

試験には基礎単位と商品単位(自動車保険・火災保険・傷害疾病保険)があり、取り扱う保険商品に応じた試験への合格が必要です。

専門課程試験

専門課程試験とは、生命保険募集人としての基本的対応力の向上を目的とした試験です。

一般課程試験に合格した生命保険募集人でなければ、専門課程試験を受けることができません。

専門課程試験への合格を採用条件としている保険会社・保険代理店が多いため、必須な資格の1つと言えるでしょう。

応用課程試験

応用課程試験は、ファイナンシャルプランニングに必要な知識全般の習得を目的とした試験です。

専門課程試験に合格した人物のみ応用課程試験を受けることができます。

保険会社や保険代理店において必須な資格ではありませんが、取得することで優れた技能と豊富な知識をアピールできるため、就職や転職で有利になるでしょう。

生命保険大学課程試験

生命保険大学課程試験とは、応用過程試験に合格した人物が受けることができる高難易度の試験です。

全6科目の生命保険大学課程試験に合格することで、トータル・ライフ・コンサルタントを名乗れるようになります。

ただし、取得の必要性は低く知名度もそれほど高くないため、他の資格の取得を優先した方がよいでしょう。

変額保険販売資格

変額保険販売資格とは、生命保険の中でも変額保険の販売に必要な資格です。

変額保険販売資格試験に合格することで取得できます。

一般課程試験および専門課程試験に合格した生命保険募集人が受験できるため、まずはこれらの資格取得を目指す必要があります。

変額保険を取り扱う保険会社や保険代理店において必須資格としている場合があるため、事前調査のうえで取得すべきかどうか判断しましょう。

注)変額保険とは、払込保険料を保険会社が投資信託などで運用し、運用結果に応じて保険金や解約返戻金が変動する保険商品です。

外貨建保険販売資格

外貨建保険販売資格とは、高い利回りが期待できる外貨建保険の販売に必要な資格です。

一般課程試験と専門課程試験に合格して受験資格を取得し、外貨建保険販売資格試験に合格することで外貨建保険販売資格を取得できます。

外貨建保険を取り扱う保険会社や保険代理店に転職したい場合は、取得を目指すことが大切です。

FP2級

FP2級とは、ファイナンシャルプランナー試験2級(FP2級技能検定)に合格することで取得できる資格です。
日本FP協会と一般社団法人金融財政事情研究会(通称:きんざい)が試験を実施しています。

FP2級を取得すると、基本的な保険や金融の知識を有することを証明できるため、多くの保険会社や保険代理店で優遇されます。
また、保険会社や保険代理店によってはFP2級以上の取得を必須としているため、募集要項を確認しておきましょう。

FP1級

FP1級とは、ファイナンシャルプランナー試験1級(FP1級技能検定)に合格することで取得できる資格です。

保険やライフプランニングなどにおいて深い知識を有することを証明できるため、保険会社や保険代理店での就職に有利になります。

CFP

CFPとは、北米やアジア、ヨーロッパなどを中心に世界25ヶ国(2023年2月時点)において導入されているFP資格の中でも頂点に位置する資格です。

日本では、日本FP協会が認定しています。試験の難易度はFP1級と同等とされていますが、CFPの信頼度は非常に高いため、転職において有利になるのは間違いありません。

投資診断士

投資診断士とは、投資の豊富な知識を持つことを証明できる資格です。

外貨建保険や変額保険のように投資性が強い商品を販売する際に、投資診断士の資格を持っていると信頼感を与えることができます。

また、投資や資産運用の専門家としてのイメージが強くなり、富裕層マーケットを開拓しやすくなるでしょう。

中小企業診断士

中小企業診断士とは、中小企業の経営分析スキルと効率的な経営に関する知識を証明できる資格です。

法人向け保険商品は経営課題を解決できるケースもあるため、必要に応じて経営分析を行います。

中小企業診断士の有資格者は、法人向け保険商品の営業として重宝されるでしょう。

相続診断士

相続診断士とは、円満な相続を実現するための助言や保険活用などのスキルを証明する資格です。

相続対策の1つとして保険の利用を思いつかない顧客は多いため、保険活用を推奨することで他の営業担当者と差別化できます。

相続関連の相談も引き受けている保険会社や保険代理店の転職において有利でしょう。

保険業界の資格の面接でのアピール方法

保険業界の面接で資格をアピールする際は、アプローチ方法の例を伝えることが大切です。

例えば、中小企業診断士の資格をアピールしたい場合は、「的確な経営分析によって顧客の納得感と信頼感を高め、保険提案につなげることができます」と伝えましょう。

応募書類の保有資格欄に記載するだけでも問題ありませんが、実績やアプローチ方法の例などを伝えた方が好印象を与えられる可能性が高まります。

保険業界の転職で本当に役立つ資格

保険業界の転職では、そもそも募集人資格は必須とされることが多いため、「役立つ資格」とは言えません。

FP2級以上、相続診断士や中小企業診断士など+αの資格が保険業界の転職で役立つでしょう。

特に、これらの有資格者が少ない場合、より好印象を与えられる可能性が高まります。

まとめ

保険業界の転職では、募集人資格の保有を前提としていることが多いため、FP2級以上や中小企業診断士、相続診断士といった+αの資格を取得することをおすすめします。

また、これらの資格を応募書類の保有資格欄に記載するだけではなく、実績やアプローチ方法の例を面接でしっかりと伝えることで、好印象を与えられる可能性が高まります。

今回、解説した内容を参考に保険関連の資格の取得を目指しましょう。

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