保険業界から保険業界へ転職する時の「転職理由」の伝え方で、押さえておきたいこと

2023.5.29

さらなるキャリアアップを目指すために、これまで培ってきた知識と経験を存分に活かせる場として、同じ業界内での転職を検討している方も多いのではないでしょうか?

当然ながら、同業界内での転職を目指す場合は、面接の質問内容もより専門性の高いものになります。

これまでの実績や経験の度合いなどを推し量るために面接で確認される項目は多々あり、それぞれに回答の準備は必要ですが、その中でも「転職理由」へのヒアリングに対する回答内容は大変重要です。

面接官が「転職理由」から何を汲み取っているのか?を知り、回答する際に押さえておきたいポイントを事前に確認しておきましょう。

保険業界から保険業界へ転職する時の「転職理由」の伝え方で、押さえておきたいこと

面接官が「転職理由」を質問する理由、3つのポイント

面接でほぼ確実に尋ねられる「転職理由」

面接官は応募者が答える「転職理由」から、「なぜ転職しようとしているのかな?」「またすぐにやめてしまうのかな?」という単純な内容以上のものを汲み取ろうとしています

以下に「転職理由」の一例を用意しました。
この例文を元に、面接官はその回答内容から何を捉えようとしているのかを簡単に紹介します。
転職理由の伝え方を準備する際の参考にしてみてください。

<転職理由の例>

「この2年間、ほぼ毎日残業が続き帰宅が24になることが多い。プロジェクトへの増員や新たなシステムの導入、作業の効率化など複数の対処法を折を見て提案してきたが、状況は改善されないまま現在に至っている。毎日、疲れが取れずもっと努力したいという気持ちとは裏腹に、仕事に身が入らない日もあってジレンマが募っている。プロジェクトがひと段落するタイミングなので、労働環境が自分に合った場所に転職し、自己研鑽したい。」

面接官が、転職理由から読み取る「企業との親和性と、活躍貢献度」

例文のように転職理由が残業時間などの「労働環境」にある場合、面接官は自社の実態が、応募者の不満の解消と期待する環境に沿っているかどうかを確認しつつ、応募者が望む環境になった場合に活躍してもらえるか否かを確認しています。

例文のように、「2年間」「24時」など「具体的な時間や日数」などを折り込むことで、面接官はより現在の労働状況がイメージでき、自社の実態と比較することができます

それによって、応募者が自社に入社した際に同じ不満を持たないかどうか、自社の環境であれば活躍できるかどうかを判断しています

また不満に対して「具体的な改善方法を」「数回に渡って提言した」など、問題の解決に対して能動的に行動したことをしっかり伝えることで、労働環境の問題に対する「本気度」が分かると共に、問題解決能力や行動力を推し量ることができ、面接官が応募者の転職後の活躍をイメージするきっかけとなります

面接官が、転職理由から読み取る「人間性」

面接官は、転職理由にある現状への不満の表現から、「責任感」「問題解決能力」「自己分析力(客観性)」「素直さ」などさまざまな人間性を感じ取っています

例文の「努力したいという気持ちとは裏腹に、仕事に身が入らない日もありジレンマが募っている」のように、単に不満を伝えるだけではなく、それがなぜ自分にとって不利益な状態なのかを具体的に表現することで、説得力が増すだけではなく「素直さ」などの人間性を示すことができます

また「労働環境が自分に合った場所で自己研鑽したい」という新たな場所でのやる気を表現することで、真面目さや前向きさを面接官に伝えることができます

そして、大切なのは「責任感」の表現です。この例文には、「プロジェクトがひと段落するタイミングなので」という一文があります。これにより、大切な仕事を途中で放り出さない、組織の一員として身勝手な行動はしないなど、面接官は応募者の「責任感」を感じることができます

面接官が、転職理由から読み取る「危機管理能力」

面接官は、転職理由への回答で応募者の「危機管理能力」を推し量ることができます

例文には、現在働いている企業や所属している社員に対する誹謗や中傷となる表現は一切なく「毎日、疲れが取れずもっと努力したいという気持ちとは裏腹に、仕事に身が入らない日もありジレンマが募っている」というように、自分の心身の状態で現状の不満を表現しています

これは退職理由を単に不平不満に終わらせないだけではなく、今後も同じ業界で働く上での配慮や、他のトラブルへの発展を避ける「危機管理」への感覚を示すことになります。

また「プロジェクト」と表現していますが、何のプロジェクトか具体的に示していません。

自分の活躍をアピールしたいがために話し過ぎると、面接官の頭の中には、守秘義務に対する感覚への疑問が湧きますので、言動には注意しなければなりません。

面接官が「転職理由」を質問する理由、3つのポイント

「保険業界から保険業界」転職ならではの、転職理由の伝え方

保険業界から保険業界に転職をする場合の「転職理由」は、職種や役職、さらには個人の置かれている状況によってさまざまですが、ここで例を2つ紹介します。解説も合わせて参考にしてみてください。

ワークライフバランスを重視し「保険営業→保険営業」に転職を希望する場合

<転職理由>

「5年ほど保険の営業を経験してきましたが、この仕事は大変自分に合っている仕事だと思っています。今後も保険営業を続けていきたいのですが、現在所属している企業の組織体制では、社内の会議や事務仕事などに割く時間が多く、その結果、営業行為に時間が取れないばかりか、就労時間が長くなる一方で、連日終電で帰宅している状況です。現在の企業では、営業に特化した働き方ができる仕組みはないため、ワークライフバランスを取りながらも、営業行為に集中できる働き方ができる企業に転職し、自分が自信を持っている営業力を発揮したいと思って転職を決意しました。」

<解説>

転職の理由だけではなく、営業が得意であること、もっと営業したいことが分かり、転職の背景にある労働に対する自分の前向きな気持ちを表現しています。また、営業行為に時間が割けない理由も含め、現状の働いている様子がよく分かり、面接官もイメージしやすく、転職の理由が明確で説得力もあるのではないでしょうか。

職種を変えてチャレンジしたく「保険コールセンター→保険営業」へ転職を希望する場合

<転職理由>

「現在、保険のコールセンターでお客さまの問い合わせに対応しています。数多くのお客さまとお話しする中で、これまで培った保険の知識を活かし、お客さまへ直に保険の紹介をしたいという思いがどんどん強くなりました。またある程度年数を経るに従い、知識も豊富になり余裕を持ってお客さまに対応できるようになりましたが、現状の仕事では努力や実績は収入には繋がらず、働く目的が見いだせなくなることがあります。収入面も含めて自分の可能性を試したいと思い転職を決意しました。」

<解説>

転職が思いつきではなく、徐々に意識を強くしたことがうかがえ、説得力を感じます。
しっかりとキャリアを積んでこられたことにより、さらなるステップを求める気持ちが率直に表現されているので、面接官は熱意も感じることができるのではないでしょうか。

 ワークライフバランスを重視し「保険営業→保険営業」に転職を希望する場合

面談対策にも、特化型エージェントを使おう

同業界内で転職を検討する時、その人の置かれている状況や職種、役職などによって、理由はさまざまでしょうが、面接官も応募者も同じ業界内だからこそ、面接の内容も濃くなり、ある意味で高度になってきます。
そのため、個々の事情に合わせた面接対策を準備しておく必要があるでしょう。

そんな面接対応にも、特化型のエージェントは活用できます
保険業界に精通したエージェントは、企業を紹介するに留まらず、業界特有の事情を含めた面接対応のサポートも期待できます。

私たちHonesty(オネスティ)は、金融・保険を専門としている「特化型」転職エージェントです。
これまで多くの金融業界出身者の方々のお話をお聞きした経験や、業界情報を元に、ひとりひとりの事情や特性が活かせる乗合代理店を選ぶサポートをいたします。新しい活躍の場を求める際には、ぜひ活用ください。

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